2022年の梅雨頃、ワイは2度驚愕した。
なにに?
まずはそのサムネのヤバさに。平成ですらねえぞ、令和だぞ。このサムネはねえだろ。
全員が思うレベルのそれを目の当たりにし、ワイは驚愕した。
同人エロゲーのサムネはよくしゃべる。サムネがいちばんよかった作品は腐るほどあるから、信用するには値しないが。
とかく、最低でもビジュアルと作品のサムネイルは比例している。デリヘルのホームページ写真よりはずっと正確だが、卒アルよりは盛ってある。ただどちらも可愛い子は可愛いし、そうでもない方はそれなりである。
そのサムネはおそらく予告作品の中でも1、2位を争うくらい出来がよくなかった。
当然、つぎに驚くのはゲームを開始してからである。詳しくはこのあとつらつら述べるが、これは危ない。
待ってくれ、おかしいぜ、俺は新橋のガード下でなかば冷やかしてのれんをくぐったはずだ。じゃあ、なんで俺は上等な懐石料理を食ってるんだ!? いや待て、ここ京都だったわ。嵐山だったわ。いや、もうなんでもいいわ。どこでもいいわ。これがええわ。
という感想を抱く。
このとき、まだ発売前。体験版での出来事である。
ゲームが完成していればまだわかる。
だが、体験版は3パートあるうちの最初のひとつしかできない。33%。
33%で見事な脳内そうだ、京都へ行こうトリップをキメたのである。
いやウソだ。体験版はいろいろ段階が開放されないから、10%未満かもしれない。
つまり、ワイはこのゲームの10%未満のパワーでヒアウィゴーさせられた。
ワイもいいおとなである。体験版はタダ。いわば試食。結構ですまで言って品物はカゴに入れるくらいの余裕を持っていてもいい。
いいおとなは体験版ではヒアウィゴーはしないのだ。
が、ワイは体験版でヒアウィゴーヒアウィゴー飛び跳ねていた。
これがワイと『ぐるぐる痴漢電車』との出会いである。
(このあと数ヶ月に渡る発売延期でワイ全土が飢饉に陥るという悲劇があったことはまた別の話だ)
本作はやればたいていがテンプレ的にこうなる。
つまり、サムネショボーからの出来がヤヴァイーネのコンボである。
もはやこの同人エロゲーはやったほぼ全員がこのような思考をたどるようにできていると言っていい。
最初からハードルが下がってるから、とそういう指摘は理解できるし、事実それはある。ただ不良の善行とかのレベルではなく、不良がコンクラーベしているレベルだ。
同人エロゲー歴10年を超えるワイが断言する。これはエポックメイキングな痴漢同人エロゲームである。
『ぐるぐる痴漢電車』基本情報
ワイの評価 | 5.0/5 |
タイトル | ぐるぐる痴漢電車 |
サークル | でぃすぺあ |
価格 | 1,760円 |
販売本数(概数) | 2023年1月17日時点 30,000(DLsite専売) |
発売日 | 2022年08月09日 |
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『ぐるぐる痴漢電車』のエロさ
ビジュアルのエロさ
LIVE2D。ものすごおおおおおおおおく動きます。ここまでやるかと思われるほど丁寧。
そしてサムネで見た子はどこにもいない。クソカワなJKがそこにおはしましておはします。
下着の着せ替えが地味に神がかっている。いや、地味だろうか?
こんなに美しいスケ下着をワイはこれまで見たことがあっただろうか?
セクシーランジェリーとか1ミリもいらんのよ、と豪語したカルチャラルではない類人猿だったこともある。しかしワイは進歩した。
ダーウィンも赤ちゃんプレイするレベル。
あと小道具も神がかっている。
いやちょっと待って液体表現も神がかっている。
もうすべてが神がかっている。
決してそれぞれの要素としてはバツグンではないのに、混ざり合った瞬間もう勝てる気がしない。そんなおかしな奇跡のバランス。
ストーリーのエロさ
あると言えばあるし、ないと言えばない。気持ち程度に1枚絵で進展を教えてはくれる。まあエンディングだよなあ、というものもある。それがストーリーかと言われるとそうかもしれない。
SLGではあるので、基本的にはセットというか、ステータスと条件がすべて。
だからストーリーとかはないと思ったほうがいい。
が。
ただ段階が細かく設定してあるので、ストーリーがないのにあるように思える不思議。
なぜこんなことが起こるのかわからないが、ゲームをプレイし終えるとワイとヒロインとのあいだには確かに無数のストーリーが残っている。
そんなものどこにも用意されてないはずなのに!!!
特筆しておくべきエロさ
弊アナリスト協会としては、本作の当該表現におきまして最大級の称賛を贈るとともに、最大限の敬意をもって推薦作とする旨、ここにご報告申し上げます。
アナリスト協会から聖典として登録されかねないほどアナリスティック。特化とかじゃないのに、なぜだろうな。ここまでしっかりしてるのはなかなか見ませんね。
あとは、地味に小スカがねー、アクセントとしてなかなかなんとまあ、みたいな感じがある。これはもしかしたらひとは選ぶかもしれないが、ワイはもはやこれ待ちすらしている瞬間があった。
あとまあ、特筆するという点においていうとだいたい全部。パターンの多さもちょっとなかなか見ないくらいあるかもしれない。結構やり込んだつもりでも、え、こんなんまだあった? ってなることがある。
なのでとてつもないタイムイーター。
ジャンル、ゲーム部分について
痴漢です。
ジャンルは痴漢。それ以外はちょっと許容できないですね! という原理教を気取りたくなるくらい痴漢。
まあ、もしジャンルが痴漢じゃなくて一般的な話だとかいうことなら、サークルもそう言ってるんでSLGでいいかと思います。
ゲーム部分は大変なタイムイーター。
まあ選択肢が多いのと、段階がこれでもかというほどあるので、セリフ差分がエグい。行動も増えていくし、増えた先で増えていく、もはや興奮の大増殖。
攻略の難易度
はて? エクスペリエンスに難易度とは? これは異なことをおっしゃる。エクスペリエンスに、何度でも無限にやり直せるエクスペリエンスに難易度もクソもない!!!
好きなようにやればいいと思うしそれがこのゲームのいいところでもあるんですけど、ノーマルでも楽しめます。
まずはノーマルでやっても即落ちするような感覚にはならないと思うので、胆力に自信がなければノーマルから。そこでドハマリしたらハードにすればいいんじゃないかな。
ハードとノーマルの違いは落ちる速度以外にはたぶんないと思うけど、ハードはなかなか落ちない。
落ちないのがいいんですよねえ、という変態紳士諸兄には最初からハードでやってもいいだろう。ゲーム自体がハズレと感じるのであれば、痴漢というジャンルがハマらなかっただけだ。
これを越える痴漢ジャンルのゲームはいまのところない。
『ぐるぐる痴漢電車』のWEB上の評価・評判
Twitterや掲示板、他の感想サイトをさっと見た感じをまとめます。
あくまでワイが記事を書いたときに見てきた感じなので、正確には自分で調べて欲しい。
Twitterでの評判
まあ、神作ゆえ批判もなく。
購入者総絶賛でいいレベル。
というよりも、ジャンル違い以外での弱点がたぶんないので、ダメだな、ってツイートしにくいよね。
サイト・掲示板の評判
掲示板は最初サムネについて(いや、体験版の時点で言われてたけど)草生え散らかしてたんですよ。
それが発売されたあともはやどうにもならない名作だと確定してしまったので、「このサムネまじで買っていいの?」みたいな流れになるという美しい流れ。
レビューは当然のような絶賛。ワンチャンFANZAで発売されても高評価のままの可能性すらある。
『ぐるぐる痴漢電車』をおすすめできるか
誰に推せる?
さればヒアウィゴー猿の魂、権卑納言ワイの宣ひけるは、「此一本にあらざらむ痴漢物は、皆痴漢非痴漢なるべし」とぞ宣ひける。
生きとし生ける痴漢同人エロゲーを探す者へ、おめでとう。
この同人エロゲーがすでにこの世にあるということに感謝するといい!!!
痴漢モノに1ミリでも興味がある同人エロゲプレイヤーすべてに勧めたい。
誰が買ってはいけない?
ここまで言って持ってなくて買おうと思わないならもうそれは買ってはいけない。
全類人猿が全裸で勧め散らかす。
『ぐるぐる痴漢電車』は月に向かって吠えられる作品か?
2022年のワイ的ナンバーワン。過去のすべての痴漢同人エロゲーはこの作品が現れるためだけに存在したのかもしれない。
過去の痴漢同人エロゲーにももちろん傑作はあるのだが、羽生善治と藤井聡太、松井繁と桐生順平、ガラケーとアンドロイドくらいのどうしようもなさはある。過去作が傑作ではなくなることはないが、いま痴漢ゲームについてしゃべるならワイは『ぐるぐる』しか推せない。
『ぐるぐる痴漢電車』をFAQでおさらいする
空前絶後の絶対エースが登場したときの気持ちってさ、いやーこんなんあったなーすごかったなーってあとから語ることになると思うんだけど、だいたいそんなもんなんだよねー、いやでもエースはどこにいるかって、みんなの心の中にいるんだけどね。それではFAQでおさらいしまーす。すでに買ってると思うけど、FAQが終わる前に買うか買わざるか決めてくれよな!
サークル『でぃすぺあ』について
サークルではどの程度の位置づけか
本作はこのサイトを始めるきっかけとなった作品のうちのひとつ(あんまり予告ランキングの上のほうじゃなかったので、売れなかったら次回作ないやん、みたいな動機)。
5万本まではなんやかや売れて然るべき作品だとワイは思っている。
サークルとしては処女作で、次作の予告は2023年初頭の段階では入ってきていない。
リビドーをすべてつぎ込んだようなこだわりの強い作品なので、次回作までは時間がかかるかもしれない(出ないかもしれない)という不安はあるし、なにかひとつズレたらダメかもしれない。
そのくらい本作にこだわりが強い。サークルも言及しているが、痴漢の衝動のフォロー作品であると考えるのが妥当。ただ本家は越えてしまっている。
開発段階でかなり延期していたが、これだけ差分がキッチリしていれば致し方ないと思えるが、計画性というか無謀さ(いや、やりきったので無謀ではなかったのかもしれないが)は、サークルの安定運営にはかなり大事なファクターなので、できればなにか管理してくれるメンバーでもいればいいなと思う反面、このクセの強さは同人エロゲならではなのでこのままでいい気もする。
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